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義歯の動きを抑えるため -義歯安定剤の能力-
大学病院で補綴歯科治療に携わるようになって35年が経過した。若い頃は自らが製作した義歯の患者に義歯安定剤の使用を勧めることはなく、咬合採得の際に吸着しない咬合床に適用する診療時での使用であった。それから、専門的に口腔腫瘍切除後の顎補綴の患者を担当するようになって、義歯の安定について考え、研究するようになった。その中で、義歯の安定はその義歯の支持組織の状態に大きく左右され、人工歯の排列位置や咬合様式、上下顎の対向関係に大きく影響され、これらの条件をできるだけ整えなければ義歯安定剤の効果は十分に得られないことを認識した。近年は腫瘍患者も高齢化によって多発性に腫瘍を繰り返し生じることから切除部が増え、義歯の安定のために義歯安定剤に真剣に頼らざる負えない機会が増えている。しかしながら、患者によっては義歯安定剤の受け入れ方が異なるのも現状である。今回、私自身が義歯に対して維持・安定をどのように考えて義歯安定剤を用いているかを整理し、多施設臨床研究における口腔水分からみた義歯安定剤の研究について話する。
開催日 :2023年3月28日(火)
開催時間 :19:30~20:15 ※講演後にQ&Aの時間を設けております。※20:20~20:30はGSKからのお知らせです
演者 :鹿児島大学 大学院医歯学総合研究科 口腔顎顔面補綴学分野 准教授 西 恭宏先生

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